子どもの頭痛このページを印刷する - 子どもの頭痛

 大人では、「頭痛持ちである」という方は比較的多いと思いますが、子どもでも頭痛が起こりやすい体質はあります。

頭痛の原因

 片頭痛など一次性頭痛と、感染症やけがなどに伴う二次性頭痛があります。
今回は、一次性頭痛についてまとめています。

頭痛の種類

 主な一次性頭痛は、片頭痛緊張性頭痛です。

*片頭痛
 片頭痛の家族歴のある子どもに多い傾向があります。 大人では左右どちらか片側の痛みが典型的ですが、子どもでは左右両側の前~側頭部にかけての痛みが多いです。典型的には「ズキン、ズキン」と拍動性の痛みで、歩くなどの動作により悪化し、吐き気や嘔吐、光や音に敏感になるという症状を伴います。症状の持続時間は1~72時間程で、大人(4~72時間)より短いことがあります。暗い静かな部屋で安静にすると楽になる場合もあります。

*緊張性頭痛
 両側性の締め付けられるような頭痛が、30分~7日間程持続します。片頭痛程の強い痛みではないものの、頭痛が頻回にあるのでつらいものです。片頭痛のような吐き気や嘔吐を伴うことは少なく、歩くなどの動作により悪化することはありません。子どもでも、頸や肩のこりを伴うことがあります。

頭痛の診断

 まずはどんな頭痛で、いつ、どれくらいの頻度で起きるのかなど、ご本人と保護者の方から詳しくお話しを聞き、診察をします。必要に応じて、血液検査やCT/MRI検査などを行います。

頭痛の治療

 睡眠不足を避け、規則正しい生活を心がけましょう。頭痛をひき起こすきっかけがはっきりしている場合には、それを避けることも重要です。
 日常生活に支障を来すほど強い頭痛や長引く頭痛では、まず解熱鎮痛剤を使います。頭痛が始まったら、すぐに内服する方が効果的です。
 解熱鎮痛剤が効かない片頭痛では、年齢に応じた他の片頭痛治療薬で効果が得られることがあります。
 緊張型頭痛では鎮痛薬が効きにくく、心身の緊張をほぐすことが有効です。