院長あいさつ
宇多野病院は、1920年(大正9年)に結核療養施設として開設された京都市立宇多野療養所をその前身とし、100年を超える歴史を待ちます。結核患者の減少のため、1970年代に結核医療から神経・筋疾患を主とする難病医療を提供する病院へと一大転換をし、京都府における難病診療の拠点病院の一つになりました。現在では脳神経内科、リウマチ・膠原病内科、小児科、整形外科を主要診療科とする体制で、「神経・筋疾患」「免疫疾患」「骨・運動器疾患」に対して高度で専門的な医療を提供しております。各診療科とも、最新の治療を早期に導入しながら、当院の理念「病む人の立場に立ち、人間愛に根ざした心安らぐ医療を提供し、患者さんの社会・家庭復帰、自立を支援します」に基づき、ハビリテーションから進行期のケアに至るまで、患者さんの目線に立った細やかな診療を実践しております。さらに当院では、難病の病態解明と新たな治療法の開発を目標として臨床研究も推進しております。
社会の変化とともに、求められる医療も変化してきました。例えば、在宅療養生活を望む患者さんの増加に伴い、当院では、患者さんの在宅療養生活を支援する目的で2015年(平成27年)に訪問看護ステーションを開設し、2020年(令和2年)には回復期リハビリテーション病棟を開棟しました。脳神経内科と小児科では、難病患者さんのレスパイト入院と重症心身障碍児(者)の短期入所を積極的に受け入れるようになりました。超高齢化と人口減少社会を迎えた今、求められる医療が再び大きく変化しつつあります。この変化に対応していくために、当院は「難病医療に特化した専門病院」としての伝統を守りつつ、今後は地域医療へのさらなる貢献を目指して、認知症診療や高齢者医療に一層力を注いで行きたいと考えております。
当院は難病患者さんまた地域の皆様に信頼され必要とされる病院を目指して進化を続けて参りますので、今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
2026年(令和8年)4月
国立病院機構宇多野病院 院長
川村和之