関西てんかんセンターこのページを印刷する - 関西てんかんセンター

発作外来の受診を希望される方へ

関西てんかんセンター(発作外来)では、てんかん発作およびその周辺症状に関する総合的な診断と治療を行っています。

このような方々が受診されています

  • 気を失う発作があって、てんかんといわれたが、本当にてんかんかどうかを確認したい。
  • てんかんと診断されているが、どんなことに注意すればいいか知りたい。
  • 投薬されているが、発作がおさまらない。
  • 運転免許をとれるのかどうか知りたい。
  • 妊娠への影響を知りたい。

外来では、詳しい検査(脳波・MRIなどの画像診断・薬物血中濃度測定など)に基づいて、最も良い治療方法を考えます。さらに、患者さんによっては長時間ビデオ脳波モニターを中心とする検査入院や、薬物調整目的の入院も行い、作業療法・心理療法も併用して、患者さんがより安定した社会生活を送れるよう最善の方策をとっています。

初診の方は、電話にて外来受診を予約してください。受診の際には、現在診療を受けておられる先生の紹介状、検査結果(血液検査、脳波、頭部画像、など)をお持ちいただけますと大変参考になります。また妊娠中・出生時の状況、発育歴なども参考になりますので、できましたら母子手帳などの資料もお持ちください。

専用予約枠は通常火曜日の午前中ですが、ご都合に応じて空き状況を確認し、予約日時をおとりいたします。

※初診予約が大変込み合っております。予約をしたけれども来院されない場合は、キャンセルの御連絡を下さいますよう、御協力をお願いいたします。

スタッフ

職 名 専 門 医 氏 名
医 長 神経学会専門医 木下 真幸子

てんかんについて

てんかん発作が長い時間続いたり、何度も繰り返して起こったりすると、二次的に脳が障害されますし、発作がおさまりにくくなってしまいます。発作が強い場合には命を落とすこともありますし、意識がなくなる発作があると転倒・転落・溺水などの事故を起こすこともあります。

ですから、発作を起こさないように予防することが大切です。治療は薬物療法が中心ですが、副作用で日常生活に支障が出る場合は、主治医と相談して服薬時刻や投薬内容を調節したほうがよいでしょう。日常生活上の注意(睡眠を十分にとる、ストレスをためない、飲酒を控える、など)も守る必要があります。

てんかん発作の症状について

患者さんの発作症状をよく観察して記録してあると、発作が脳のどこから起こってどのように広がっているのかを理解することができます。特に運動症状の場合はビデオ記録があると、治療にとても役に立ちます。てんかん発作には、けいれんだけでなく感覚症状、視覚症状、聴覚症状、自律神経症状、など、さまざまな症状があります。

意識を失う前の症状(前兆、予兆)を患者さんが自分で把握していれば、あらかじめ安全な場所へ移動したりして、危険を避けることができます。また、どのような状況でおこりやすいかが分かれば、あらかじめ頓服の内服をしたりして、発作を予防することができる場合があります。

日常生活での注意点

規則正しい生活を

規則正しい生活を続けることがもっとも大切です。睡眠不足や過労は発作の誘因になります。睡眠時間が同じであっても、生活リズムがくるってしまうと睡眠の質が悪くなりますし、服薬時刻がずれてしまい、発作が起こりやすくなります。起床・就寝時刻を決め、日中適度に運動するようにしてください。

危険を避ける

日常生活の中で、ここで倒れたら危ないだろうな、と思うような場所がないか(ホームの端、駅の階段、浴槽、プールなど)を考えてみて、転落や溺水の危険を避けられるようにしてください。中でも入浴中の事故は危険です。浴槽につかるときは必ず誰かが一緒に入る、まわりに危険物を置かない、シャワー中は座る、等の配慮が必要です。

飲酒は控える

アルコールは量が多いと発作の誘因になるので、控えなくてはなりません。肝臓への影響もあるため、抗てんかん薬の副作用も出やすくなってしまいます。

旅行について

意識を失う発作の心配がある場合には、一人旅は避けたほうが無難ですし、睡眠不足や過労状態にならないよう、余裕をもったスケジュールを立ててください。旅行先で受診できそうな病院を探しておく、予備の薬を持っていく、などの注意も必要になります。海外旅行のときは、英文紹介状を準備してもらうと安心です。飛行機に乗るときには、機内で発作があった時のために、対応マニュアルを作成しておくこともあります。