病棟・外来・訪問看護このページを印刷する - 病棟・外来・訪問看護

患者さんと「共に」歩む看護を目指して

◆看護部の理念

私たちは、人間愛を基本として患者さんの人権を護り、豊かで充実した日々が送れるよう、患者さんと「共に」歩む看護を目指します。

◆基本方針

  1. 看護の質を向上させ、患者・家族・他職種から信頼を得る(実践)
  2. 専門職業人としての能力開発、人材育成を図る(教育、研究)
  3. 安定した経営基盤の確保と施設の発展のため、経営に参画する(経営)
  4. やりがいをもち、チームワークの良い職場作りに貢献する(職場満足)

1病棟紹介

1病棟は筋ジストロフィーの患者さんや神経・筋難病の患者さんと重症心身障害児で医療的ケアが必要な乳幼児が入院している病棟です。
筋ジストロフィーの患者さんや神経・筋難病の患者さんは進行性のため、筋力低下に伴い日常生活(ADL)が少しずつ低下する疾患です。呼吸筋も低下し呼吸やコミュニケーションも問題が生じてくるため、人工呼吸器を装着している患者さんの呼吸器管理や「伝の心」といったコミュニケーション方法を選択しています。
医療的ケア児の看護では、医療だけでなく、発達を促すための療育、日常生活のリズムをつけるなどの関りをしています。
私たち看護師は、療育指導室の職員と共に、長期の入院生活の中に季節ごとにレクリエーションを催して四季を感じていただけるよう、ボッチャ大会などを実施し、長期の入院生活を楽しんでもらっています。

患者さんとのコミュニケーション場面
患者さんとのコミュニケーション場面
クリスマス会の様子
クリスマス会の様子

2病棟紹介

2病棟は脳神経内科病棟で、パーキンソン病・進行性核上性麻痺・多系統萎縮症・レビー小体型認知症などの患者さんが検査や薬剤調整、リハビリ目的で入院されています。
私たちは身体面だけでなく、精神面、社会面を支えながら、患者さんの意思、意向を尊重した看護に努めています。食事や排泄などの日常生活援助も、患者さんの運動機能を維持、向上するためのリハビリのひとつと考え、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士と情報共有しながら個別性に応じた援助を実施しています。また、疾患を抱えながらも患者さんやその家族ができるだけ安心して生活できるよう、退院調整看護師や社会福祉士などと連携し、退院支援を行っています。ママさんナースも多く、看護に活気を与えてくれています。個々の看護師の多様性を認め合い大好きな看護を諦めることなく働くことができる職場です。

看護の一場面

看護の一場面

病棟内の車いす散歩

病棟内の車いす散歩

3-1病棟

3-1病棟は一般・急性期病棟です。
24時間緊急入院や手術等の専門処置を必要とする患者さんの受け入れをしています。特に整形外科を中心とした周手術期看護や血漿交換等の専門領域の特殊処置介助と看護を実践しています。また、脳神経筋疾患の専門医療施設として、症状に応じた検査及び薬物調整を多職種と連携しながら看護実践を行う中で、たくさんの学びができる病棟です。救急搬送され、不安が大きく急性症状が出現している患者さんと向き合い、疾患や症状をよく理解し安全に治療が受けられる環境を提供し精神面での支援を行いながら看護を提供しています。患者さんとご家族が前を向いて踏み出せるよう私たち看護師が一丸となって看護に携わっています。急性期であっても患者さんがその人らしく過ごせるよう、日々看護実践に取り組んでいます。

術後の看護場面

術後の看護場面

緊急入院患者の受け入れ

緊急入院患者の受け入れ

3-2病棟

3-2病棟は脳神経内科で脳・脊髄・末梢神経・筋肉の病気の患者さんが、検査や治療・リハビリテーションを目的に入院されています。
主な疾患はパーキンソン病・進行性核上性麻痺・脊髄小脳変性症・多発性硬化症・重症筋無力症・筋萎縮性側索硬化症など、多岐にわたり医師・看護師・薬剤師・理学療法士・管理栄養士・医療ソーシャルワーカー等、患者さんやご家族が望まれる生活が送れるようチームで連携を図っています。嚥下障害や転倒リスクのある患者さんが多く、リハビリテーション科とカンファレンスを行い安心安全に日常生活が送れるよう支援しています。また、進行期のパーキンソン病患者さんにデバイス補助療法であるレボドパ・カルビドパ経腸用液療法やホスレボドバ・ホスカルビドパ持続皮下注療法を行っており、導入や管理を入院から在宅へのサポートや退院後の生活について、ケアマネージャーや訪問看護師とも連携を図り退院支援を行っています。

転倒リスクカンファレンス

転倒リスクカンファレンス

デバイス補助療法

デバイス補助療法

3-3病棟

3-3病棟は回復期リハビリテーション病棟です。
急性期を脱した脳血管疾患や整形外科疾患等の患者さんに集中的なリハビリを行い、障害の改善や日常生活動作の自立を図り自宅退院を目指しています。入院後、患者さんとリハビリテーション科を交えたカンファレンスを行い退院に向けた目標を設定しています。新しい生活様式の構築を必要とされる患者さんも多く、身体機能の回復だけではなく病気や障害の受容に寄り添うことを大切にしています。退院後どのような生活を送りたいか、大切にしたいことは何かコミュニケーションを通じて把握し、実現に向け医師・薬剤師・リハビリ科等の多職種と連携しています。リハビリの時間以外にも看護師が一緒に歩行練習を行い、日常生活にも取り入れ繰り返し練習できるようにするなど患者さんが一日でも早く社会復帰し、笑顔で退院できるようスタッフ一丸となって看護をしています。

看護師と歩行練習

看護師と歩行練習

多職種カンファレンス

多職種カンファレンス

4病棟

4病棟は神経・筋難病緩和ケア病棟として「その人」「人となり」を理解し、大切に思い患者さんそれぞれの人生をサポートできるよう看護を行っています。
神経・筋難病では運動機能障害、摂食・嚥下障害・構音障害、自立神経障害など様々な苦痛症状の進行が見られます。ご自身での意志の表出が難しいことも多く、身体状態を観察し、苦痛症状をくみ取りながら少しでも安楽に過ごしてもらえることを大切にしています。
また、受け持ち看護師を中心に患者さんやご家族に今までの人生やこれから大切にしていきたいことなど面会時に繰り返し対話を重ね、本人・ご家族の希望に沿えているのかを常に考えています。今、患者さんにできる看護は本当にこれでいいのかと悩むことも多いですが、多職種カンファレンスを行い、患者さんご家族の思いを支えられるようワンチームとなって取り組んでいます。

家族との時間の一場面
家族との時間の一場面
カンファレンスの一場面
カンファレンスの一場面

外来

外来には1日約155名の患者さんが来院されます。
看護師は、脳神経内科・リウマチ科・整形外科・小児科・循環器内科など18診療科の診療介助についています。脳神経内科ではパーキンソン病に関する特殊治療や治験、リウマチ科では生物学的製剤の化学療法を行っています。救急診療もあり、主に当院かかりつけ患者や転倒による骨折患者など救急隊からの要請に応じ、救急担当医師と共に患者搬送を受け入れています。日々の診療介助中、笑顔を絶やさず、患者さんに寄り添った看護をしていこうと頑張っています。

採血室で
採血室で

手術室

手術室看護師は、整形外科外来の診察介助も行っており、予定手術や緊急手術が決定した際には患者さんや家族が安心できる体制をとっています。患者さんから「宇多野病院で診てもらってよかった、手術をして良かった」と満足していただけるよう頑張っています。

手術中の様子
手術中の様子

訪問看護ステーション

平成27年4月に「訪問看護ステーションうたの」を開所しました。
当ステーションの特色は、宇多野病院に受診されている神経・筋難病の利用者さんが多い事です。入退院を繰り返されることが多くなる神経難病の利用者さんが、少しでも安心して在宅生活が過ごせるよう日々奮闘しています。少しでも宇多野病院と在宅の距離を近づけられるよう、訪問看護での情報を医師や看護師に伝え、共有し迅速に対応できる体制を整えています。また、入院された場合は、病室訪問を行っています。宇多野病院に受診歴のない方、神経・筋難病でない方でも対応させていただいています。利用者さんが住み慣れた地域で安心して過ごすことが出来るよう、地域の医療チームと共に協力し、サポートしていきたいと考えています。一人一人の利用者さんやご家族と共に「自分らしく生きる」を支援します。

在宅での看護一場面
在宅での看護一場面
呼吸器装患者と散歩
呼吸器装患者と散歩