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先端的治療

パーキンソン病についての新しい治療法(医師主導型治験)

パーキンソン病では、脳内のドパミン神経のみならずコリン作動性神経も減少してくることがわかってきました。コリン作動性神経の現象は、記憶力や集中力に関連していると考えられますが、パーキンソン病の経過中生じる幻覚にも関連している可能性が指摘されています。

パーキンソン病では、「(誰もいないのに)誰かが後ろにいる感じがする」「視野の端の方に何かものが動く感じがする」などのごく軽い幻覚がまれではありません。また、こうした症状が重くなると「床のゴミが虫に見える」など、はっきりとした幻視となる場合もあります。こうした幻覚は物忘れや昼間の眠気にも関連していることがわかっています。

宇多野病院では、コリン作動性神経の働きを助ける治療薬によってこうした幻覚の予防が可能かどうかについて、新しい治療法の治験を実施していましたが、現在は終了しています。

先端的治療と臨床研究

パーキンソン病の治療は新たな治療薬の開発など、急速に進歩してきており、いまや治る神経疾患の代表となっています。当院では、わが国での標準的な治療法にとどまらず、国際的にみても先端的な治療法の開発(治験)や臨床研究に積極的に取り組んでいます。

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外科的治療

パーキンソン病では内科的治療にとどまらず、脳深部刺激療法(DBS; deep brain stimulation)とよばれる外科治療により改善する場合があります。

DBSによってパーキンソン病の内服薬の量を減量することやオフ時間が減少することが可能な場合があります。

当院では、以前よりDBSに取り組んでいますが、神経内科医と脳神経外科医とが専門医療チームを組んで、よりいっそう効果の高いDBSを提供しています。