リウマチ性膝関節症このページを印刷する - リウマチ性膝関節症

リウマチ性膝関節症

膝関節が関節リウマチにかかると、関節炎を生じて黄色く濁った関節液が膝に貯まって腫れます。歩くときに痛んだり階段の上り下りがつらくなり、腫れが強いと夜中にも膝が痛みます。

人工膝関節形成術によるリウマチ膝の治療

関節炎が続くと軟骨が溶けるようになくなります。徐々に膝が滑らかに曲げ伸ばしができなくなり、膝の骨同士が擦れて痛みと動かしにくさを感じるようになります。健康な人の右膝を正面から撮ったレントゲン撮影像をの下の左に示し,関節リウマチでいたんだ右膝のレントゲン写真を右側に示します。関節の隙間がなくなっていることがわかります。

関節リウマチの右膝のレントゲンの側面像を下に示します。CT撮影で断層写真をとると右下の像になります。レントゲン像では一見わからないですが、断面像にするとリウマチの病気が骨の中に入り込んで骨に穴があいているのがわかります。

このように軟骨・骨がとけて関節の破壊が進むと治療法としては人工関節手術の適応となります。

手術で膝がまっすぐになり、痛みなく歩行することができるようになります。

関節リウマチで重度に破壊された膝関節

痛みをがまんして、無理にいたんだ関節で歩いていると関節の破壊が進みます。典型的には下のレントゲン写真に示すような外反膝といわれる膝が内に入って折れ曲がった膝になります。 軟骨や骨が壊れるだけでなく関節を支える靭帯が伸びて切れたりしています。

右の写真は関節リウマチで右の股関節が悪くなった患者さんのレントゲン写真です。左の股関節と比べて丸い骨頭が溶けてなくなっているのがわかります

さらにCT撮影によって股関節の断面像を調べると、下の写真で示すように骨盤側の骨が溶けて薄くなっています。人工関節を設置することで関節機能を再建できますが、老化などによる他の関節症に比べて関節の破壊が強く、手術には工夫を必要です。次に溶けた骨盤を再建して人工股関節を設置する方法を示します。

このような膝では普通の人工関節を設置しても膝がぐらぐらして安定して歩くことができません。

右に示すようにストライカー社の人工膝関節ではオプション部品をつけたり、より人工関節自体に安定性をもたせたタイプがあります。手術で膝がまっすぐになり体重をしっかりかけて歩くことができるようになります。